地域包括支援センター芳川主催のセミナー
先日(2023年6月16日)に地域包括支援センター芳川が主催のセミナーに講師として呼ばれました。「高齢者の健康を支える~身体的特徴・疾患・予防法の理解と実践~」という題名でセミナーを行い、参加者の方々と一緒に健康寿命について学ばせていただきました。
今回の学びで大きかったのは3つありました。
1.健康寿命についてです。
そもそも「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます」とWHOで定義されており、そのうえで健康寿命とは人が健康に生活できる期間を指します。ぼくら在宅医療のクリニックとしては、仮に病気や体が弱ってしまったとしても、肉体的や精神的、社会的に少しでも満たされた状態を維持できるように支援していくことが必要になってきます。静岡県の健康寿命は2019年の調査では、男性が73.45歳、女性が76.58歳となっており全国でともに5番目に位置する優秀な県になります。今後も地域の方々の健康寿命を延ばすお手伝いをしていかなければならないと感じております。
2.ロコモティブシンドロームとロコトレを学べた。
要介護の要因として、運動器の障害が約1/4とされており、如何に運動器の機能を維持するかも大切になります。ロコモティブシンドロームは「運動器の障害の為に移動能力の低下を来し、進行すると要介護になる危険性が高まる状態」と定義され、進行すると要介護リスクが高まるとされます。ロコトレとしては、バランス訓練としての「片足立ち」と筋力訓練としての「スクワット」が挙げられており、スタッフと共にレクチャー中に実践しました。レクチャー中に汗をかく経験ができました。
3.ふじ33プログラムを知ることができた。
ふじ33プログラムは
「ふ」:普段の生活で
「じ」:実行可能な
「3」:運動・食生活・社会参加の3つの分野の行動メニューを
「3」:3人一組で、まず3か月間実践する
頭文字は上記を意味しており、運動×食生活×社会参加で望ましい生活習慣の獲得を目指すものになります。
確かに3人集まれば文殊の知恵といったものですが、2人よりは3人のほうが継続できるとされています。
僕らのクリニックでも、これを使って健康に寄与する活動を行っていきたいものです。
このセミナーでは、家族の介護に興味がある方や健康に興味のある当事者の方々が多く参加されており、地域の力を身近に感じることができる機会となりました。今後もこのような形で地域に貢献していければと思っております。